将棋の未来を探す旅に出よう

将棋から見る日本人の循環観

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こんにちは、青木です。

 

 

将棋というゲームで大事な基本概念に
循環と調和があります。

 

 

といっても、僕の知っている限り、
循環と調和に言及している棋書や棋士を
見たことありません。

 

 

でも、プロ棋士と話したり、
アマトップや研修生、奨励会員と話していると、
必ず循環と調和を大事にしています。

 

 

なので、今回は循環をテーマに
お話していきたいと思います。
(調和は別の記事で!)

 

 

将棋というのは世界のボードゲームの中でも
かなり珍しく相手の駒を再利用できます。

 

 

駒の再利用と民族観

 

これについては、
プロ棋士の田中寅彦先生から聞いた話が
僕の中でも腑に落ちています。

 

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例えば、ヨーロッパや中東などを考えてみると、
たくさんの民族が入り乱れていて、
自分の民族のための戦争が起こりました。

 

 

豊かな土地を手に入れるための戦争で、
自分の民族を守り、発展させるための戦争です。

 

 

なので、戦争に負けると負けた民族は迫害か
全員殺されてしまいます。
食べるものが足りないので殺されなくても、
自然と飢えて死んでしまいます。

 

 

もしくは、宗教戦争なども同じように、
基本的には奴隷にされてしまうか
殺されてしまいます。

 

 

当時は奴隷は大事な労働力でした。
ただし、この奴隷は使い捨てでした。

 

 

なので、チェスなどは取った駒を
再利用することができません。

 

 

しかし、日本と言う国は長い間、
単一民族での戦争をしてきました。

 

 

もちろん、東北、北海道にはアイヌや
アテルイ・モレに代表される蝦夷民族、
沖縄には琉球民族が居ました。

 

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でも、本土で領地争いをしていたのは、
ほとんどが日本民族だったのです。
(出雲族、大和族という区別はここではしません。)

 

 

つまり、民族を守るための戦争ではなく、
天下統一して安定の世を求める戦争でした。

 

 

なので、敵の領地の民でも殺したりしないし、
敵対したからと言って、部下まで全員の一族郎党、
全員打ち首などもしませんでした。

 

 

そして、有能で義理深い人間は
自分の軍でも再登用していました。

 

 

そんな背景から日本に伝わった将棋は
相手の駒を再利用するようになりました。

 

 

もともとは平安時代に伝わったときは、
持ち駒という概念がありませんでした。
なので、平安将棋ではチェスと同じで、
持ち駒を使うことはできません。

 

 

そこから使うように発展していたのは、
やはり日本の歴史、風土があったからだと
容易に推測できるわけです。

 

 

そんな日本の将棋ですが、
もう一つ面白い点があって、
取った駒を同じ駒として使えるんです。

 

 

ちょっと考えて欲しいんですが、
飛車を取って飛車として使えるって
すごいことですよね。

 

 

だって、会社で考えたら、
敵対している会社の副社長を引き抜いて、
自分の会社の副社長にするようなもんです。

 

 

普通は専務にしたり、課長になったりと
少し待遇が悪くなって当たり前じゃないですか。
ほぼ同じ力をもつ会社どうしなら特にですよね。

 

 

なのに、そのままで使えるわけです。
飛車を取ったら、

 

『お前は捕虜になったんだから、
歩は勘弁してやるけど、
下っ端の桂馬からやり直せ!!』

 

なんて言われて桂馬にならないわけです(笑)

 

 

飛車が将軍ならば、捕虜にしても、
将軍の地位を与えてしまいます。

 

 

ここからも循環を大事にしていることが
すごくよくわかります。

 

 

日本人の時間の感じ方と将棋

 

将棋から見ただけでも、
日本人が循環を大事にしていることは
一目瞭然ですが、
もう一つ別の見方もお話します。

 

 

それは日本人の時間の感じ方です。

 

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日本という土地はとても住みやすく、
四季がはっきりとしています。

 

 

ですが、世界的にはそういう地域は少なく、
雨季と乾季が交互になっているだけ
一年中ほとんど気候が変わらないところが多いのです。

 

 

なので、時間が一直線に進んでいるように
感じる人が多いのです。

 

 

めちゃくちゃ簡単で具体的にすると、

 

『時間は過去から未来に向かって進む』

 

と感じているわけです。

 

 

でも、日本人はそう感じていなくて、
時間は循環していると感じています。

 

 

え?でも、時間って過去から未来に進むでしょ?

 

 

と思った方も居ると思いますが、
それはある一面から見た場合だけです。

 

 

例えば、日本人はこんな言い方をします。

 

 

『また、寒い季節が来たね。』

 

『君と出会った夏がやって来る。』

 

 

そう、『また』とか『やって来る』のように、
一直線に進むものではなく、
何度も何度も繰り返す=循環している
時間を捉えているわけです。

 

 

このように日本と循環は切っても切れない
密接な関係と言えます。

 

 

もちろん、それは人の意識にも根付くので、
ビジネスなどでも同じことです。

 

 

日本人は利益還元や恩返しを大事にします。
これは循環を大事にするからです。

 

 

ちなみに英語には利益還元を表す動詞の単語はありません。
(僕の知っている限りでは文で説明するしかありません)

 

 

ちょっと意地悪な見方かもしれませんが、

考えてみるとけっこう面白いと思います(笑)

 

 

日本は稼いだら終わりと言う文化ではなく、

常連さんになってもらい、

その分だけサービスをしていくという文化です。

 

 

だから、その文化の強く残っている京都などは、

一見さんお断りの代わりに、

常連になると色々なサービスをしてくれます。

 

 

それは一回の付き合いではなく、

長く付き合っていくからこそ、

物価の高いときも安いときも同じ値段で、

同じ質のものを提供できるからです。

 

 

一回、安いときに購入して終わり、

逆に高いときに売りつけて終わりという

循環の起きない商売をしないのです。

 

 

つまり、
お金を稼いだらそれでもう終わりという
価値観ではないわけです。

 

 

もらった分(以上)は循環させる。
これが潜在的な意識に入っているんですね。

 

 

なので、自分勝手で一方的なビジネスは
炎上しやすいし長く続きません。

 

 

逆に、価値を提供できているビジネスは
リピーターも増えてうまくいきます。

 

 

そういう意味では西洋的な合理主義だけの
ビジネスと言うのは日本の土壌では合いません。

 

 

会社だけが得をする方法を取っても、
循環が起こらないからですね。

 

 

そのつけがいろんな形となって表れます。

 

 

・社員が急に辞めてしまう

 

・売り上げが最初だけで続かない

 

・新規客が入ってこなくなる

 

・取引先が次の契約から離れてしまう

 

 

などなど、本当にたくさんの形で起こります。
実際にそういうケースもたくさん知っています。

 

 

また、恋愛でも同じ事が言えて、
循環を意識しないと確実に破局します。

 

 

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恋愛をするときに、
自分のことは好きになってもらいたいけど、
自分は相手に何もしたくないと思っていたら
絶対にうまくいきませんよね。

 

 

もしくは、相手が100の愛情をくれたのに、
自分は1の愛情しか返さなかったら、
相手は自分から離れていってしまいます。

 

 

どちらかが得をして、どちらかが損をする
そんな一方的な関係だとうまくいきません。

 

 

相手に価値を与えられて、
循環を起こすことができる人こそが、
将棋でも、ビジネスでも、恋愛でもうまく行くのです。

 

 

ですが、多くの人は先に価値を与えることを
とても怖がります。

 

 

それは『返ってこなかったらどうしよう。』と
思ってしまうからですね。

 

 

でも、それに悩んでいてはもったいない。
どうせ与えなければ返ってこないんですから。

 

 

将棋でも同じで、攻めるときは先に駒損します。
(もちろん、すぐに取り返せるんだけど)

 

 

先に相手に価値(駒・商品の一部・やさしさ・愛情など)
を与えることが大事なのです。

 

 

循環は与えて初めて起こります。
それを意識して将棋やビジネスしたり、

恋愛をすると不思議とうまくいくようになります。

 

 

『今の自分は循環する行動をしているか?』

 

 

この視点をもってみてください。

 

 

最後まで読んでいただき、

ありがとうございました。

 

 

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